「不思議な裁判官人事」が「第2回 PEPジャーナリズム大賞 特別賞」に

調査報道グループ「フロントラインプレス」の木野龍逸さんが手掛けた「不思議な裁判官人事」がこのほど、一般社団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ主催の第2回「PEPジャーナリズム大賞 2022」の特別賞に選ばれました。

「国に不利な判決を出した裁判官は、その後の人事で不遇な目に遭う」という“都市伝説”があります。それは本当なのでしょうか? 「不思議な裁判官人事」はそれを証明すべく、過去の膨大な判決文を読み込み、関係した裁判官の人事をたどり、実相を明らかにしていく取材でした。同賞の審査委員長・東京大学大学院情報学環教授の林香里氏は、授賞に際してのコメントで「裁判官のエリート度合いという評価軸について、アカデミックにみると疑問があるという評価もあったものの、一般にはほとんど知られていない裁判官人事を丁寧に検証しており、執念の取材を評価して特別賞とした」と評しています。

一連の記事は、サブスクのSlowNewsで、2021年に計5回の連載として掲載されました。取材には、木野龍逸さん以外の当調査報道グループのメンバーもかかわったほか、編集・デスク作業はフロントラインプレスが担いました。また、裁判官人事に詳しい明治大学政治経済学部・西川伸一教授の多大な協力も得ています。西川教授の尽力がなければ、一連の取材は成り立ちませんでした。改めて謝意を表したいと思います。

調査報道グループ「フロントラインプレス」は、引き続き、多様な取材・報道を手掛けてゆきます。