国会議員を対象にした「選挙運動費用の余剰金」の全調査

 政治家の政治資金については時折、その不明朗な収支が問題になります。では、選挙の際の収支はどうなのか。フロントラインプレスは衆参両院の国会議員を対象に、収入や使途、余った資金の行方などを徹底調査しました。その結果はすべて、東洋経済オンラインの「選挙運動の『余剰金』を追う」で紹介されています。

 

 この取材は選挙運動費用収支報告書をベースにし、関連する政治資金収支報告書、官報、各都道府県選挙管理委員会の関連文書など合計で1万ページ近い関係資料を読み込み、分析するという途方もない作業でした。

 記事は〈国会議員268人の選挙「余剰金が行方不明」の謎〉〈閣僚8人の「選挙余剰金」が行方不明という現実〉〈議員秘書が語る「選挙余剰金」のすさまじい実態〉など計7本です。記事は下記のURLから読むことができます。

東洋経済オンライン「選挙余剰金を追う」

 

 この取材に際しては、「政治とカネ」の分析・研究としては日本で第一人者の岩井奉信・日本大学法学部教授(政治学)、およびその研究室メンバーと取材時から協働し、一緒になって資料の解析に当たりました。それぞれの分野の専門家は「見解を聞かせてもらう相手」であるにとどまらず、条件が許せば、取材時点から一緒に歩み、その知見を取材プロセスにも生かしていくことが調査報道には欠かせないと考えたからです。調査結果を効果的に見せるビジュアルについては、東洋経済オンライン編集部の力をお借りしました。

 岩井研究室、東洋経済オンライン編集部、そしてフロントラインプレス。この3者の「共同取材チーム」によって成り立った取材と言えるでしょう。

 

◆政治資金の基礎データを全面公開
調査で得た基礎資料は、LinkDateとGitHubの各サイトで広く公開しています。各サイトの利用条件に従えば、誰でも自由に使用できます。
「選挙余剰金」データ(LinkData)
「選挙余剰金」データ(GitHub)