ミーシャが見たサッカーと戦火 旧ユーゴを行く

  1. オリジナル記事

ミーシャの見たサッカーと戦火 旧ユーゴを行く ( 2021・10・13  SlowNews)

 テレビのブラウン管を通じて目にした「緑色の男」。
 この物語は自分の幼少期の記憶に焼き付いている、その男性を捜しに行く話だ。彼は本当に存在するのか、存在するとしたら記憶の通りなのか。
 サッカーのスタジアムから始まった「戦争」。
 ユーゴ紛争の終結から20年、私はその地に赴いた。

第1回 「緑色の男」は本当に存在するのか

 この物語は自分の幼少期の記憶に焼き付いている、ある男性を捜しに行く話だ。テレビのブラウン管を通じて目にした「緑色の男」。彼は本当に存在するのか、存在するとしたら記憶の通りなのか。実際に存在するなら会って、その人がどのような人生を歩んできたのかを確かめたいと思った。
 そして僕が向かったのは…あの戦争の地だった。

第2回 「あの日、暴動が起きる前の雰囲気はどうだったんですか」

 「緑色の男」は実在した。彼の名はミーシャ、世界一を獲得したサッカークラブの理学療法士。僕は彼の過去の記憶をたどる旅に出る。ムルチャイェヴツィ、知らない小さな町。そしてクロアチアへ。サッカー場で起きた暴動が大きなうねりとなり、国家の独立につながっていったのだ――。

第3回 「日本は平和で別世界に来た気分だった。昔のユーゴを思い出したよ」

 「爆弾に銀色の蜘蛛の巣みたいな糸がすごくあってね。それが夜の光に照らされてキラキラしていたの」――緑色の男、ミーシャさんとその家族。ユーゴ紛争に翻弄された人々は今、「戦後20年」を生きている。彼らに訪れるこれからの半世紀。いま、彼らはその記憶のトンネルに入ろうとしている。

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 「ミーシャが見たサッカーと戦火 旧ユーゴを行く」は、2021年10月13日から3日連続でサブスクのスローニュースに掲載されました。上で紹介したのは、そのサマリーで、文・写真はドイツ在住(取材時)だった写真家の木村肇さん。フロントラインプレスとの協働し、作品を公開しました。各回とも十分なボリュームがあり、多数の写真を配置しています。

 今年は旧ユーゴスラビア紛争の始まりから30年、終わりから20年という節目の年です。東西冷戦が終わり、旧ソ連が崩壊していく中で、旧ユーゴスラビアもその影響を受け、国家が崩壊していきます。旧ユーゴはクロアチアやセルビアなどに分裂。サッカーの国際舞台で覇を競っていたセルビアの強豪クラブ「レッド・スター・ベオグラード」(愛称・ズヴェズダ)も時代の大波に翻弄されました。

 この作品は日本でのズヴェズダの試合(トヨタカップ、東京・国立競技場)をテレビで見ていた少年の木村さんが、ブラウン管で見た「緑色の男」に惹かれ、子ども時代の記憶をとどめたまま、彼に会うため旧ユーゴに行く話です。実際に会えた「緑色の男」。彼はサッカーと戦火の間で、どんな人生を送っていたのでしょうか。強烈な印象を残すモノクロ写真の数々、読み手をバルカン半島にいざなう独特の文体、そして登場人物たちの語りや表情……。この「木村ワールド」は、スローニュースで読むことができます。下記のリンクからアクセスしてください(全文を読むには会員登録が必要です)。

■「ミーシャの見たサッカーと戦火 旧ユーゴを行く」はこちら

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