携帯がないと人間じゃない?……そんな社会を変えるための「つながる電話」

  1. オリジナル記事

◆「携帯がなければ人間じゃない。この現状を変えるのは国の仕事」

 「携帯電話と身分証がないと、今の日本では人間ではありません」

 東京の東池袋中央公園で炊き出しなどの生活困窮者支援を行うNPO法人「TENOHASI」代表・清野賢司さんはそう話し、携帯電話の重要性を強調した。

 いま携帯電話がないと、社会生活は非常に難しい。重要なインフラなのに民間業者に任されているので、その先がうまくいっていない。料金を滞納してブラックになったら、再び契約したくても民間会社が審査してダメとなったら終わりなんです。電気やガスなどはコロナ禍で結構待ってもらえるのに、携帯はそんなこともない。社会に必要なインフラですから、そこを変えていかないと。一度うまくいかなかった人が、ずーっと浮かび上がれず、底辺に固定化されてしまうことになります。

 携帯と身分証がないと契約主体になれませんから、人間ではないようなものです。仕事にも就けないし、アパート契約もできません。そこをまず変えていって、必要なら全員がきちんと(携帯電話を)持てるような施策はないのか。国の仕事してどうにかしていくいくべきではないでしょうか。

「TENOHASI」代表・清野賢司さん(撮影:本間誠也)

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本間誠也
 

ジャーナリスト、フリー記者。

新潟県生まれ。北海道新聞記者を経て、フリー記者に。

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